2024.7.19
“閉じすぎない庭”の設計術|風情とプライベートを両立する植栽の使い方

プライベート空間を守りながらも風情を感じられるお庭
こちらの記事では、私たちの考える理想の庭について、また代表である中島の経歴や会社のことなどをお伝えしていきたいと思います。
今回は「プライベート空間と風情を両立するお庭づくり」をテーマにお伝えします。

プライベート空間の維持に偏りすぎないお庭の設計を
たくさんのお客様にご依頼いただいく中で、せっかく作ったお庭を活かせていなくてもったいないなと感じることがあります。特に気になるのが、レースカーテンを閉めっぱなしにして、家の中から全くお庭を眺められないケース。
もちろん道路やご近所から家の中が見えないようにしたい気持ちも理解できます。ただ、プライベートな空間を保ちながらも閉鎖的にならないデザインができるように、もう少し建築屋さんと相談しておけばよかったのにと私たちは思ってしまいます。家の中からはちゃんとお庭が見える一方で、外からは見えないような設計も、工夫次第でできるんです。
具体的には、外から見える庭と中から見る庭の位置をずらすイメージ。外からお庭全部が見えてしまわないように一部を隠すようにしますが、中に入るとこんなお庭なんだっていう発見が得られる空間です。

外からお庭を隠しつつ開放感を心がける
外からお庭を隠す方法としては、塀や生垣で全部囲ってしまうよりも、植栽を背景のように使うのがおススメです。プライベート空間は大きな門柱を作ってしっかり隠しながら、他の箇所は植栽を生かして向こう側が見えるようにします。
人によってはきっちり線を引いて「ここからは私の土地です」と区切りたい人もいるかもですが、閉鎖的すぎても息が詰まってしまうように感じるので、私たちはあまり推奨していません。外から中が見えないことは中からも外が見えないことにもなるので、とても狭く感じやすいのです。
私たちはどうしても広がりのある空間を生みたいので、お庭で過ごしていても道路の方まで開けた部分もあってもいいと考えています。

私たちが生垣をあまり取り入れない理由
生垣は日本では昔からポピュラーですが、私たちが手掛けることはあまり多くありません。メンテナンスがかなり大変で手入れの際、技術が欠かせないためです。
生垣は壁として使われるので樹木を真四角にカットして整えることが求められます。お庭の中からだけでなく外からも切って、上部も揃える必要があります。また、成長が早い木を用いると、年に1回刈ってもボサボサに見えて、手間の割に見栄えもあまりよくないんです。さらに、生垣を手掛けるには、それぞれの木に合わせた知識も不可欠。
たとえば、「カイヅカイブキ」という木は切りすぎてしまうと「先祖返り」という現象が起きて元々の品種に戻ってしまいます。葉っぱの先を切るだけなら問題ないですが、葉の付け根から切るとチクチクした葉になります。
総じて、生垣の施工には知識や技術が必要です。そのわりに、メンテナンスが比較的安価な作業とされがちなので、あまり丁寧に管理してもらえないともよく聞きます。

こうした理由から、石垣の代わりに、私たちは木越しに少し向こう側が透けて見えるようなイメージで植栽を施すようにしているのです。林の向こうに薄っすらと人が見えるような感じでお庭を作れば、レースカーテンを開けたままでもプライベート空間を守れる、またお庭の風情も楽しみながら過ごしていただけると思います。
お庭づくりを検討されている方の参考になりましたら。
本テーマについて、境目研究家の安田さんと対談した記事はコチラです。
